ケガの功名―というかケガをしていました。
「ヨガでケガしました!」
ヨガをしたり、取材をさせていただくなかで、たまに耳にするお話しではありましたが、
自分がやってしまいました。
もう痛めてしまったら、過去のことを振り返っても仕方がないこと。
治す方向へ、これからどうヨガと向き合っていくか、この経験を通して、どう伝えていくか、たくさん考えました。
そもそもの始まりは、もともと肩コリがひどく、編集の仕事がピークの時は、かなり痛みを感じていました。もちろん、忙しいというだけでなく、超・集中状態に入ると、超・姿勢が悪い、という自覚はありました。でも「締め切りまでのマックスはこの姿勢なのよ」が20代からのテッパンみたいな、決して褒められたものではないありさまでした。むしろそうでないと、集中できないくらい、“悪い姿勢”が定着していました。
そしてある日、左肩に違和感があるものの、ヨガの練習中に「調子が悪いときは絶対に動かしてはいけない、と自分が知っている方向」に関節を動かしました。ゴリゴリ、という変な音。その後、しびれ、痛み、だるさが出てきました。
ヨガの先生に相談し、すぐに病院に行くことを決意。まず、ひとつめの病院で、「頸椎4番がせまくなっている」と診断され、炎症止めの注射と痛み止めをもらいました。看護師さんも「こういった症状の患者さん、多いですよ~」とさらりと言われました。
いや、まさかね。すぐ治るよね(心の声)。でも注射でも痛みは全く引きません。痛み止めもほとんど気休めでした。
自分で調べるうち、病院で見た自分の首の骨の様子と、同じ症状と言われる方のレントゲンの写真はかなり違うと思いました。セカンドオピニオンを求めて、別の病院へ。
診察室で、整形外科のお医者さまは私の肩甲骨をいろいろな方向へ動かしたり、首の触診をして痛みを確かめたりして「ああ、だいたいわかった」とぼそり。そのままレントゲンで、また首の骨を撮影しました。
結果は「おそらく肩回りの筋肉が硬く、下に引っ張られる感覚がある。それが痛みの原因。頸椎ではなさそうですね~」と言われ、そのまま理学療法士さんのケアを受けることになりました。
頸椎の問題ではないと聞いて、本当にホッとしました。
正直、半分、泣いていました
頸椎を痛めると禁止されているヨガのアーサナ(ポーズ)をたくさん思い浮かべていたので、治ったら、あのアーサナが練習できるかもしれない! ヨガもまたできるかも!
理学療法士さんのマッサージを受けると、肩や首がずっと楽に。
この当時のことは、あまり記憶がありません。夫に報告し、お医者さんに感謝し、それからセカンドオピニオンの大切さを知りました。それから、自分がなぜケガをしたのか、
その原因や心理的背景もよく分かっていたので、この事も、きっと伝えなくてはいけない、と思いました。
(後半へ続く)。
○苦手だった解剖学を改めて学ぶことに。おかげで、棘上筋、肩甲挙筋、僧帽筋など、肩周りの筋肉を覚えました(涙)。